母は手先が器用です。
不器用で手芸が嫌いだった私ですので、ほったらかされた私の家庭科の宿題は、すべて母作でした。
↓そんな母の小学生か中学生の頃の作品。クッション。
今では我が家の、お昼寝枕として現役活躍中。
大人になった私でもできない完成度。母の執念を感じます。
お昼寝枕として我が家で大人気ですが、寝汗とかでシミができたらもったいないな。と心配しているのは私だけでしょうか。
↓植物がたくさん登場してくるのですが、色々な方法で、刺繍してあります。
話は飛びますが、独特のタッチの漫画で知られる梅図かずお先生は、自分の作風を確立するために、一本の木を描きまくったと、何かで読みました。
「これは新しい表現の木が描けた」と思って、過去の漫画を読んでいると、必ず、同じ表現のものが出てきたそうです。
葉っぱの形をデフォルメしたり、逆に幹をリアルに描いたり…いろいろな試行錯誤を経て、だれも描いてない木が描けたとき、今の作風にたどり着いたそうです。
梅図かずお先生の漫画のコマからは、独特の執念というか、雰囲気を感じます。
(赤ん坊少女タマミちゃんはおすすめです。)
母の刺繍を見ていると、葉っぱを刺繍するのにも、糸を密集させたり、線で風になびくように表現されていたり、玉結びで違った質感を出したり、色々工夫されていました。
母の刺繍からも似たような執念を、私は感じました。
私は色々移り気なので、母や梅図かずお先生のひとつのことを夢中で追求する気持ちがうらやましいです。
仕事があるからとか、時間がないからとか、そんなことは言い訳で、きっと夢中になったら、どんな状況でも気づいたらやっているのでしょうね。
とりあえず、わたしも一本の木から初めてみようと思います。